2010.08.29
心構え・経験こそ最大の備え
3年ぶりに「川越市総合防災訓練」
AEDと心臓マッサージで蘇生法を学ぶ住民ら |
力を合わせ、倒壊した家屋から被災者(成人体重の人形)を救出する災害ボランティアら
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実際に人を担架に乗せて運ぶ方法を学ぶ一般参加者 |
「防災の日」(9月1日)を前に28日午前8時から11時15分まで、川鶴1丁目の市立川越西小学校を会場に第30回「市総合防災訓練」が行われました。
防災訓練は過去の災害に学び、突然襲い来る大規模災害を少しでも安全に乗り切れるよう、訓練を通じて経験を重ねることで誰もがとっさに適切な行動が取れるようにするのが狙い。
訓練で一斉放水する消防署員・消防団員 |
川越市では1年ごとに実地訓練と図上訓練が交互に実施されており、本来ならば第30回の実地訓練は昨年行われる予定でした。
突然の衆議院解散で、予定していた8月30日が投票日と重なったため訓練が中止になり、「消防救急地域防災フェア」のみ開催。今回、3年ぶりの実地訓練となりました。
訓練は東京湾北部を震源とするマグニチュード7.3、震度6(強)の直下型地震を想定して実施。
市内全域で家屋が倒壊、道路損壊や交通機関・電気・ガス・水道などのライフライン被害や火災が各所で発生し混乱しているとして、市では川合善明市長を本部長とする災害対策本部を設置しての訓練が行われました。
照り付ける日差しの下、午前中33℃前後まで熱せられた会場には、市や市教委・医師会・消防本部・警察・NTTや東京電力・武州ガスなど498人、地元・川鶴地区の住民ら306人の計804人が参加。
勧告に従い川越西小学校体育館に避難訓練する川鶴地区の住民ら。今回から車いすに乗った要援護者も参加。 |
行政や関係機関・住民ら約800人が参加した第30回「市総合防災訓練」 |
防災無線を通じ避難勧告が告げられると、住民らが誘導に従い体育館に向け整然と避難を開始。今回から、身体の不自由な要援護者も車いすに乗って参加しました。
川越市では現在、災害時に避難場所となる小中学校の体育館の耐震補強工事を前倒しして実施しており、今年度中に全体の76%にあたる22校で改修を終え、2012(平成24)年度末までにはすべて完了させる計画です。
災害対策本部が設置される市役所本庁舎も耐震性能に問題が。下老袋の市総合体育館をあてる案も出ていますが、具体的な検討は進んでいません。
また、高齢者や障害を持つ人など自ら避難できない要援護者を、地域の人らがきちんと把握し適切に避難誘導していくのかも課題となっています。これに関しては、プライバシー保護の面で要支援者リストの扱いについて検討している段階です。
開会宣言する大野英夫副市長(右から2人目)。右端は今回初めて参加した手話通訳 |
川合善明・災害対策本部長 |
小林薫・市議会議長
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吉敷賢・地区消防議会議長 |
開会式で整列する参加機関・団体・地元住民ら |
この日の訓練では、災害本部設置・情報収集・非常通信・情報伝達・避難誘導・避難所設置・救出救助・応急救護所開設・道路交通確保・ライフラインの応急復旧・物資輸送・消火などの訓練が、順次てきぱきと進められていきましたが、"本番"の災害時にはほぼ同時進行されるもの。
どの態勢が後れを取っても相互に支障が生じてしまうことから、災害時にそれぞれが自分の役割分担の中で、いかに素早く的確な行動を取れるかが「安全の鍵」となります。
自分の身を守ること、家族の安全を確保すること、避難の難しい人やけがで動けなくなった人らをどう救うか、災害に備えて何が必要なのかなど、訓練を経験して初めて分かることも。
倒壊した建物からけが人を助け出す訓練に参加した人からは、成人の体重で作られたダミー人形の重さや、取り除く材木の重さに驚く声が聞かれました。
就任以来初めて災害対策本部長として総合訓練に臨んだ川合市長は、本紙取材に「参加した皆さんは暑くて大変だったと思うが、訓練の内容はとても良かった。災害は防災の日に起きるわけではないので、時期にこだわらずに実施することも考えたい」と話していました。
(写真は川鶴1丁目の市立西小学校で)
電気・ガス・水道・電話などライフラインの応急復旧訓練するNTTや東京電力、ガス・水道事業者ら |

配達業務の傍ら、災害時に市内の被害状況を収集する訓練をする郵便局員ら |

災害対策本部長の川合善明市長(左)に収集した市内の被害状況を報告する郵便局員 |
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