川越市では4月1日から、妊婦の健康検査に掛かる費用の一部負担をこれまでの5回分から14回分に拡充し、超音波検査の年齢制限(35歳以上)を撤廃して全員が公費補助を受けられるようになります。
これは深刻化する不況の中にあっても、安全な出産に欠かせない妊婦健診を、経済的な事情に関係なく全員が受けられるようにと、国が08年度二次補正予算関連法で妊婦1人当たり約11万8,000円を2年間に限って組んだことによる措置です。
妊婦健診の費用は医療機関によって異なりますが、この11万8,000円が全額補助されれば個人負担はかなり少額で済むはず。ところが、この健診費用は総務省から各市町村に地方交付税として配分されるため、その使い途は"各市町村の自由裁量"。このため、どれだけ妊婦健診の補助に回されるか自治体によって差が出ています。
川越市では、これまでの妊婦一般健康診査5回・妊婦HIV抗体検査・子宮頸がん健診と超音波検査1回の補助(計4万6,820円)に加え、新たに9回の健診補助(1回3,000円 x 9回=計2万7,000円)の総額7万3,820円を補助。これは、国が無料化を目指して想定した健診費用11万8,000円の62.56%にとどまります。
日本産婦人科医会(寺尾俊彦会長)が行った調査によると、回答があった約570の市町村のうち約80%補助する自治体が4割で、約70%補助が4割、約60%補助が残り2割を占めるといい、川越市の補助率62.56%は低い水準と言えます。
これは県の水準に合わせた格好ですが、補助率71.57%にあたる8万4,460円を補助するさいたま市や、4回の超音波検査に補助が出る川口市などに比べて低く、「安心して子を産み、育てることができるまち」を目指す川越市としては課題を残す結果となっています。
また、問題なのは今回の制度改定を報じる川越市の広報3月25日号の表記。
「妊婦の皆さんが、より安心して妊娠中の生活を送るために、4月1日以降「妊娠届出書」を提出した方は、妊婦健康診査の公費負担回数が5回から14回に増えます。また、公費で1回負担している超音波検査は、今まで対象が35歳以上の妊婦でした。4月1日からは、対象がすべての妊婦に拡大されます。これらにより、基本的な妊婦健康診査の項目について、妊娠中に望ましい回数を公費負担で受けることができます」と書かれており、「補助」や「一部負担」などの言葉はどこにもなく、まるで全額が公費負担で賄われるかのような誤解を招く表現になっています。

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また、具体的にどれだけ補助されるのか、個人負担がどの程度になるのかなどを知りたくても、どのページにも書かれていません。あいまいで紛らわしい表現で報じ、必要な情報を明らかにしない姿勢は「公開」を唱える川合市制とは相反するものです。
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