ニュースの窓 2008.11.22

ネットは危険と隣合わせ
〜川越女性ネットワークが「ネット犯罪防止」講演会〜
パソコンや携帯電話等で、誹謗中傷や嫌なことをされるいじめ
文部科学省発表(全国)
小学校
中学校
高等学校
特別支援学校
全体
認 知 件 数
536件
3,633件
1,705件
25件
5,899件
いじめ全体に占める割合
1.1%
8.4%
20.3%
7.3%
5.8%


無邪気に使っている携帯に危険が潜む
(写真は記事と直接関係ありません)
 ネット関連のいじめ21%増 
 平成19年度に全国の小・中・高校で確認された「ネット関連のいじめ」の件数は5,899件で、昨年度に比べ約21%増えたことが、文部科学省が11月20日に発表した「問題行動調査」で明らかになりました。

 ネットの危険から子どもを守りたい 
 携帯電話のメールや学校裏サイトなどを使ったいじめが広がる中、川越女性ネットワーク(吉田すみえ代表)は22日午後1時半から高階公民館で、パソコンや携帯電話に関わるいじめや犯罪から子どもたちを守ろうと、一般市民を対象にした講演会を開きました。


 講師「同じ子が被害者にも加害者にもなり得る」 
 この日は、ネットいじめ対応アドバイザーとしてボランティア活動するIT関連会社社長・田原典子さん(ふじみ野市)が、「子どもを取り巻く"携帯電話とインターネットの現実"」と題し講演。「今の時代、いずれ子どもたちはネットを利用します。親が携帯を与える時、子どもは危険にさらされる可能性があることを認識してほしい。有害なサイトが目に触れないようフィルタリング処理で健全なネット環境を作り、子どもと使い方のルールを決めるなどして守ってやってほしい。暴力によるいじめは力の強い者による一方的なものですが、ネットいじめは匿名性ゆえに、いじめられていた者がいじめる側に変わったり、今までいじめていた子がいじめられたり変化するのが特徴です。うちの子に限って…という判断が通用しない可能性があります。また、子どもがプロフをやっているのを見つけても、怒ってはいけません。怒られた子は、名前を変えるなどして隠れて続けるだけです」などと話していました。

 主催者「保護者、特に先生には聞いてほしかった」 
 この日は3連休の初日とあってか参加者は少なく、子どもを取り巻くネットの危険性について関心は今ひとつ。女性ネットワークの山木綾子副代表は「川越の子どもたちが携帯のプロフィールサイトを作っているか調べたら、各学校に10人前後いました。子どもたちが友達を作る目的で無邪気に書き込んでいるプロフ(自分を紹介する書き込み)は、そのサイトから簡単にアダルトサイトにつながってしまうなど、知らない間に犯罪に巻き込まれる危険があります。また、友達の悪口を書き込むなど、いじめをする道具にもなったりします。私たち大人が、もっとこのことを知らなくてはいけないと思い、この講演会を開きました。多くの保護者や、特に先生には聞いてしてほしかったですね」と残念そうに話していました。 

 参加者「携帯を渡す前に知っておきたかった」 
 回覧板を見て参加したという小学生のお母さんは「今は携帯電話は持たせていません。中学になれば持つことになるので、知っておきたかった」と話し、中学生のお母さんは「男の子なので、あまり話してくれません。私自身が携帯のことが分からないので、話をするきっかけになればと思い参加しました」と話していました。

 田原さんの講演内容(抜粋)
 講演では、ネットいじめの現状、フィルタリングを通過する有害サイトの話、子どもの異変に気づいたときの親の対処の仕方など、田原さんが保護者の立場に立って分かりやすく話しました。田原さんのお話のうち、メールを使ったいじめの一部を紹介します。
一人の子どもによる単独のいじめ
匿名メール(なりすましメール)
他人の名を使う「なりすましメール」は簡単に送ることができます。送られた人、または名を使われた人も多大な被害を被ります。本人が送ったメールか確認が難しいことが悪用されます。
例えば、次々にクラス全員から中傷メールが届くと、受け取った子どもは学校に行けないぐらいのダメージを受けますが、実はたった一人の子どもがクラスの全員になりすましてメールを送っているのです。
これを防ぐには、なりすましメールを受信拒否に設定します。
メール爆弾 使い捨てのサブアドレス(送信人が特定できないアドレス)を使ったいじめは、1クリックで1万通の中傷メールを送れる「メール爆弾」もあります。
これを防ぐには、URLリンク付きメールを受信拒否に設定します。
複数の子どもが関わったいじめ
携帯カメラの写メールとチェーンメールを組み合わせたいじめ いじめたい子どもの恥ずかしい写真をメールで送るいじめです。
例えば、いじめたい子がトイレに行った時、いつ誰が盗み撮りをしたか分からないように携帯で写真を撮り、それをサブアドレスでチェーンメールを使って複数に送ります。
チェーンメールというのは「不幸の手紙」と同じ手口で、「届いたメールを10人に送らないと、あなたも同じ目に遭うぞ」などと脅しの文言が入ったものです。メールを送られた子どもは、怖くて10人に発信し、いじめに荷担する結果になります。
子どもには「チェーンメールを止めた人を特定することはできないから、怖がることはない」ということを教えてください。
「学校裏サイト」を使ったいじめ
学校の「公式ホームページ」に対して、「裏サイト」は部活の連絡用やOBらのコミニュケーションなどを目的に独自に立ち上げた非公式なサイトです。中には個人を中傷し、あたかも実際にあったかのような、ねつ造の文章を書き込むいじめです。
放置すると何年も残ってしまうので、プロバイダーや警察・法務局に連絡し、必ず削除してもらってください。
「プロフ(プロフィールサイト)」と呼ばれる自己紹介サイトの危険性について
プロフを作る際に本人確認が要らないことを悪用し、いじめたい子になりすまして、あたかも援助交際(援交)をしているような嘘の内容を書いて中傷します。援交とは無関係な子の名誉を傷付けるいじめです。
また、プロフを公開している子どもの中には、アクセク数のランキング(注目度)で上位に載せてもらおうと過激な写真を載せたり、芸能界にスカウトされないかなどと期待しますが、現状は出会い系サイトとして使われることが多いのです。

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