2010.05.22

今年はコシヒカリに挑戦
 年齢・性別・職業・国籍越え「国際田植え交流会」

見よう見まねで、和気あいあいと田植えする参加者
見よう見まねで、和気あいあいと田植えする参加者
市内の田植えピークは
昨年より1週間遅れ
 市内の田植えがピークを迎えた22日、一緒に田植えを体験しながら国籍や年齢・性別・職業を越えて交流しようと、「国際田植え交流会」が開かれました。
 市内の田植えは、昨年は5月中旬がピークでしたが、今年は天候不順もあって1週間ほど遅くなっています。

今年の交流会は参加者が倍増
 交流会は、持続可能な活動を通じ国際交流と地域活性化を目指す市民グループ「T・S・P」(渋谷俊彦代表)が毎年この時期に行っているもので、5回目の今回は昨年の2倍の約60人が参加しました。
 公募などで集まったのは日本人のほか、中国・スリランカ・ロシア・ベトナム・タイなどから日本で生活している外国人や、東洋大の学生ら。中学生や大学生、社会人など年齢や職業もさまざま。「戦争中は、子どもの自分も強制的に稲作をやらされた」という「子ども大学かわごえ」の酒井一郎事務長の姿も。
 今回は人数が多いため、6チームに分かれて午前・午後の2回別の田んぼで作業しました。

農業後継者としてコメ作りをする前島一夫さん(右)が参加者に稲の植え方を指導
農業後継者としてコメ作りをする前島一夫さん(右)が参加者に稲の植え方を指導
今年はコシヒカリに挑戦
今年はコシヒカリに挑戦
作業手順を説明する渋谷俊彦代表(右)ら
作業手順を説明する渋谷俊彦代表(右)ら
秋には皆で収穫して寄付
 参加者が倍に増えたため、昨年は1反(約992平方m)だったものを2反に増やし、昨年植えたアサノヒカリより栽培が難しいコシヒカリに挑戦することに
 秋にはこのメンバーで鎌(かま)を使って手刈りし、歳末にホームレスの炊き出しに寄付するほか、田植えや稲刈りの時に参加者の昼食として使用。この日の昼食に出されたカレーライスにも、昨年皆で収穫したアサノヒカリが使われました。

農業後継者の若者が指導
 作業に先立ち、渋谷代表が参加者全員に手順を説明。
 続いて、自ら農業後継者として南古谷の水田120反(約119ha)で稲作を行っている前島一夫さん(28)らが、田植えの仕方などを丁寧に指導しました。

 後継者不足が言われて久しい川越の農業ですが、前島さんは「中学生のころから、おじの稲作を手伝うのが好きだった。コメが育っていくのを見るのが楽しい」といい、「2〜3年前におじから『跡は一夫がやってくれよ』と言われたときにはうれしかった。稲作だけで食っていくのは大変なんですが…」と話していました。

地元農家のおばあさんと言葉を交わしてふれあう場面も
地元農家のおばあさんと言葉を交わしてふれあう場面も
「土の感触が気持ち良い」
 参加者らは素足になって、あぜから小分けした苗を田んぼに投げ入れた後、一列に並んで数株ずつつまんで苗を植えていきました。時折泥に足を取られながらも、見よう見まねで田植えを体験。
 植えられた苗はところどころ密になったり隙間が空いたりしていましたが、雰囲気は和気あいあい。「泥が軟らかくて温かい」「土の感触が気持ち良い」などと笑顔で話していました。

自分らが作ったコメで昼食
 昼にはメンバーが作ったカレーライスが全員に配られ、皆があぜに並んで腰掛けながら食事。「中国でもカレーを食べるの?」「スリランカのカレーと比べてどう?」などと話ながら、互いに交流を深めていました。

自動車整備を学ぶため、スリランカから1週間前に来日したチンタカさん(左)
自動車整備を学ぶため、スリランカから1週間前に来日したチンタカさん(左)
2年前ロシアから来て日本語を習うサーシャさん
2年前ロシアから来て日本語を習うサーシャさん
初めての田植えに
外国人も「楽しい」
 1週間前にスリランカから来日、さいたま市に住みながらトヨタ名古屋自動車大学校に入学するため勉強しているというチンタカ・ダムシカさん(25)。
 来日前に勉強したといい、日本語もペラペラ。
「田植えは初めてだけど、楽しい体験でした。日本で勉強して、自国に帰ったら自動車整備の会社を興すのが夢です」と話していました。
 2年前に夫とロシアから来日し、幸手市に暮らすサーシャ・カルスンセーヴァーさん(31)。「ロシアでは趣味でジャガ芋や野菜を栽培していました。コメ作りに興味があって参加しましたが、とても面白かった」と話していました。

(写真は古谷上の水田で)
あぜに腰掛けて昼食のカレーライスを食べながら、和気あいあいと話す参加者
あぜに腰掛けて昼食のカレーライスを食べながら、和気あいあいと話す参加者



川越市内のコメ作付面積比
市内農地の約6割で稲作
 100反(約99ha)以下では、コメだけでは生計が成り立たないとされる稲作農家ですが、農業をやめ耕作放棄地の増加も深刻な問題となっています。
 市内では現在、約2,800haの農地のうち約63%にあたる1,770ha(平成19年度)で水稲が作付けされており、古谷地区(約21%)・芳野地区(約19%)・南古谷地区(約18%)・本庁地区(約17%)・山田地区(約9%)などで米が生産されています(右図)
 中でもJR川越線を挟み南北に広がる古谷・南古谷地区が全体の4割弱を占め、芳野地区などとともに豊かな田園地帯が広がります。市役所周辺を含む本庁地区が多いのは意外ですが、これは本庁地区が伊佐沼周辺を含んでいるためです。

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