2009.09.26
わがまちの歴史・自然・建物……
一日では見切れない魅力
第16回「川越景観百選めぐり」

人気の観光スポット・喜多院 |
市職員から喜多院の歴史や景観について説明を聞く参加者=小仙波町1丁目で |
このほど栄えある全国の「平成百景」(読売新聞社選)に選ばれた「川越」。その川越の中から選りすぐった景観100カ所の一部を見て回るバスツアー「川越景観百選めぐり」が、26日午前9時から川越駅東口を出発点に開かれました。
川越駅東口駅前の景観コンセプトを聞く参加者 |

シックなデザインのビルが並ぶ三番町の町並み |
このバスツアーは、川越市が1994(平成6)年から毎年行っているもので、今回が16回目。
92年に市制施行70周年を記念して市民から自慢の景観を公募し、827点の応募の中から選りすぐった「川越景観百選」100カ所を見て回ろうというものです。すべてを一度に見ることは難しいため、毎回見て回るスポットを変えて行われています。

中院に続く土塀と竹垣の「赤座」を歩く |
中院の落ち着いた境内=小仙波町5丁目で |

仙波東照宮の参道を歩き喜多院へ=(同) |
この日のツアーには、事前に公募した市民49人が参加。バス代・保険・昼食・ガイド冊子付きのため参加費は2,000円掛かりますが、毎回、応募者は定員の2倍以上に上るため、抽選が行われています。
参加者は2班に分かれ、午前9時に川越駅東口からスタート。都市計画部都市景観課の職員7人を案内・解説役に、バスが待機する三番町まで歩きながら景観スポットの説明を聞きました。
川越駅東口駅前は、90年にアトレ再開発事業で造られた景観。約3haの都市空間のうち、バスターミナルなどがある1階部分を川越の象徴である川に見立て、自由通路などがある2階部分が川越の大地にあたるようイメージされています。
訪れる人に蔵のまち・川越を印象づけるため、手すりや柵・街路灯・サインボードなど随所に蔵を連想させるデザインや配色が施されているのが特徴で、広場中央のモニュメントは時の鐘がモチーフ。毎日12万人以上が通勤・通学などで駅を利用するため、斬新さの中にも心落ち着ける空間となるよう考えられています。
かつて新河岸川に面した蓮光寺山門=渋井 |

蓮光寺境内には多くの石仏が=渋井で |

蓮光寺の朱門をくぐる参加者=渋井で |
三番町で大型バス2台に分乗した一行は、小仙波町の中院に移動。江戸時代に門前市が立ったという竹垣と土塀の「赤座」を歩いて境内へ。
都市景観課職員による"歴史講座"を聴きながら、落ち着いたたたずまいの境内を散策し、仙波東照宮に向かいました。
仙波東照宮は喜多院とともに人気の観光スポットですが、山門や本堂も赤く塗られ、木々の緑とのコントラストも鮮やかで、中院とはがらりと変わった風情。続いて訪れた喜多院では各施設が過去に元あった場所から移築された経緯などの説明もあり、参加者は熱心に聞き入っていました。
バスで富士見川越道路を南下し訪れたのは、渋井の蓮光寺。
徳川家康が鷹狩りの際に立ち寄り一服したといい、河川改修前は山門が新河岸川に面し川から入るかたちの寺でしたが、今では土手や道が間に挟まっています。
境内にはさまざまな石仏があり見事な山門や本堂などがある寺ですが、訪れたのは初めてという参加者が多く、興味深げに境内を散策していました。
東邦音楽大の音楽ホール「グランツザール」=今泉で |
続いて訪れたのは今泉の東邦音大川越キャンパス。
正門右に建つ音楽ホール「グランツザール」は、市の都市景観デザイン賞・県の彩の国景観賞に選ばれています。また、戦前の東邦音楽学校の一部を大塚から移築したという三室戸記念館は、市の景観百選のほか市重要建築物にも指定されています。
笠幡から参加した男性は「川越に40年近く住んでいるが、初めて知った蓮光寺や普段入れない大学のキャンパスなどを見ることができて良かった」などと話していました。
昼食を挟んで一行はバスで今春開通した川越北環状線などを通り、車中から市資源化センター・入間川に架かる川越橋の「時の鐘モニュメント」・河越氏館跡・西文化センターメルト・鯨井の小畔川・東洋大キャンパス・川鶴のケヤキ並木などを見学。城下町として栄え、交通の結節点でもある川越の特長や、景観行政の在り方などについて市職員から説明を聞きました。
伝承の説明板を読む参加者=伊勢原町で |
かっぱの伊勢参り |
かっぱの伊勢参り伝承がモチーフの石彫 |
伊勢原町の御伊勢塚公園では、小畔川のカッパの伊勢参り伝承をモチーフにした3体の石彫について説明を聞き、園内を散策して御伊勢塚を見学。
公園中心部が一段低く造られ、水害を守るため巨大な貯水機能を持たせていることなど、造成時の工夫などについて説明を受けました。
杉木立が続く尾崎神社の参道=的場で |
バス2台に分乗し尾崎神社へ=的場で |
バスで笠幡の尾崎神社に移動した参加者は、杉木立の立派な参道に驚いた様子。森閑としたたたずまいに盛んにシャッターを押していました。
三芳野の里・笠幡台地の突端に位置することから尾崎神社と名付けられたというこの神社は、日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征の折に戦勝祈願をしたと伝えられています。
この後、車中から景観百選の神田宿「さざんか通り」や笠幡の延命寺、緑化や景観に配慮し都市景観デザイン賞に選ばれたサミー川越工場(南台)などを見学した参加者は、川越駅西口都市再開発の様子について説明を聞き午後3時半ごろ解散しました。
|