2010.09.22
ふるさとの環境、歩いて体感
第2回「かわごえエコツアー」
湧水に育まれた水辺を観察する参加者=寺尾調整池で |
市内をバスで移動しながら散策し、ふるさとの環境や保全の大切さを体感する「かわごえエコツアー」が22日、市民ら37人(男性11人・女性26人)が参加して行われました。
コサギやカモなどが飛来=寺尾調整池で |

透明な湧水の表面を覆う特定外来種のオオフサモ=寺尾調整池で |
昨年に続き2回目となるツアーは、市環境部環境政策課が協働推進事業として「生活クラブ生協川越支部まちづくり委員会」(松本いずみ委員長)に事業委託。
2005(平成17)年に市が発行した「川越グリーンマップ」を改訂するにあたって市民の声を取り入れるために開いたもので、今回は1回目に回らなかったポイントを中心にコースが設定されました。
企画や案内・解説などについては、川越の自然や環境を守る活動を続ける「かわごえ環境ネット」(小瀬博之理事長)のメンバーが協力しました。
午前9時、川越駅西口暫定自由広場前に集合した参加者らは、まず大型バスで新河岸川に面した寺尾調整池に移動。
新河岸・寺尾地区周辺では、1998(平成10)年8月の水害で3,000戸を超す浸水被害が発生。調整池は国の激甚災害の指定を受けて特別緊急事業として作られたもので、面積13ha・貯水量は36万立方m。外周道路は約1.8kmあり、散歩やランニングなど市民の憩いの場にもなっています。
河川の増水がない平常時には周辺からわき出る湧水が溜まり、小魚や水生昆虫が生息。柳などの低木が生い茂った調整池には、コサギやオオヨシキリ・カワウ・カルガモやオオバンなどの野鳥が飛来し、カワセミの観察例もあります。
ツアーの参加者らは土手を歩いて散策し、水辺に降りて水質や生き物などを観察。特定外来種のオオフサモやカダヤシ・アメリカザリガニなどが生態系を脅かしている現状に驚いていました。
授業で水辺の生物や昆虫などを観察する寺尾小の2年生 |
水辺に羽を休めるキタテハ |
また、この日は地元の寺尾小2年生59人が生活科の授業で水辺の生物を勉強しに来ており、トンボやバッタ・ザリガニやメダカなどを捕まえては虫かごに入れて観察していました。
野鳥が観察できる「ふれあい広場」=菅間緑地で |
汲み上げた地下水が流れる小川周辺を散策=菅間緑地で |
水辺で休むショウリョウバッタ=菅間緑地で |
続いて一行は菅間緑地へ移動。民家の敷地だったものを整備し1997(平成9)年5月に開設されたもので、7,537平方mの敷地内には湿地や雑木林・人工池などがあり、自然を生かしたビオトープとして市が管理しています。
普段は「ふれあい広場」に設けられた野鳥観察コーナーのみが開放されていますが、この日は特別に園内を見学。参加者は、かわごえ環境ネットの菅野仲夫さんの案内で地下水をくみ上げて流している小川や池の周りなどを散策し観察しました。
アカマツがたくさん残る大越記念庭園を案内する小瀬博之教授(中央)=東洋大川越キャンパスで |
鯨井の東洋大川越キャンパスでは、「かわごえ環境ネット」の理事長も務める小瀬博之准教授が構内に広がる大越記念庭園を案内。市内では珍しくなってしまったアカマツの林や、昔から残る雑木林の樹木、園内に生息するイタチやタヌキなどについて解説しました。
参加者は普段あまり入ることのない大学のキャンパスに、多くの自然が残されていることに驚いていました。
ツアーの最後は鯨井の市資源化センターを見学。前回のツアーの際は、建設中で内部を見ることができなかったため関心を寄せる参加者も多く、職員らの説明に熱心に聞き入っていました。
熱処理施設では、次々に運び込まれる可燃ごみが破砕処理に回される様子や、プラスチックごみが手作業により分別されていく様子に見入り、「機械化されたシステムでも、人の手作業に依存しなければいけないものも残っている。きちんと分別しなければ」などと話していました。
プラスチックごみは2人一組で手作業により分別=鯨井の資源化センターで
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次々に運び込まれ、破砕処理に回される可燃ごみ=資源化センター熱回収施設で |
ごみ処理の仕組みについて説明を聞く参加者=鯨井の資源化センターで |
「なぐわし公園」の基本計画図 |
「なぐわし公園」の完成予想スケッチ |
「なぐわし公園」の建設予定地。右手前が温水利用型健康運動施設の予定地 |
資源化センターの西に隣接する約8.3haには、センターで発生した熱を利用した温水利用型健康運動施設・芝生広場・多目的広場・健康交流広場・修景池などからなる「なぐわし公園」が計画されており、一行は車内から建設用地を見学しました。
今回のツアーでは、参加者から「普段公開されていない所が見られて良かった」「身の回りにこんなに自然があったのかと再確認した」「毎日の生活に欠かせないごみ処理の仕方が理解できた」など評価する声があった一方、「資源化センターの質問で十分な回答が得られなかった」などの意見も聞かれました。
エコツアーを案内した横山三枝子・かわごえ環境ネット副理事長は、本紙取材に「1回目と合わせ、さまざまな環境スポットを見てもらえたと思う。今後は、見て終わるのではなく皆で保全の在り方などを話し合ったり考える場に発展できれば」と話していました。
(写真は寺尾の寺尾湧水池、菅間の菅間緑地、鯨井の東洋大川越キャンパス、鯨井の資源化センターで) |