2009.07.11

15年間の活動が開花
 「伊佐沼の蓮を咲かそう会」が総会

開花した伊佐沼のハス
開花した伊佐沼のハス
伊佐沼を訪れ、ハス田をカメラに収める市民ら
伊佐沼を訪れ、ハス田をカメラに収める市民ら

かつて絶滅寸前の危機に
 伊佐沼では現在、ピンク色のハスが大輪の花を咲かせており、大勢の市民や観光客らが訪れてカメラに収めるなどしています。
 今では見事に咲き誇るハスも、かつては絶滅が心配されるまでに激減。それを再生させたのは、15年前に「伊佐沼の美しい自然を取り戻し、農業や生活環境を守ろう」と立ち上がった「伊佐沼の蓮(はす)を咲かそう会」(三上正春会長・約100人)でした。

 同会では11日、1年の活動を振り返り新たな行動計画を話し合おうと、古谷上の沼端公民館で総会を開きました。

15年前、有志30人が立ち上がる
 伊佐沼のハスは、江戸時代に殿様が見に来た記録が残るほど水面を覆っていましたが、戦後の食糧難で食用にされ激減。再び増えたものの、昭和の終わりごろから水質の悪化などで根が腐り、壊滅状態に。平成6年ごろ地元の農家の人ら有志約30人を中心にハスを再生しようと、農業ふれあいセンター裏の空き田を利用して種から育てる試みが始まりました。

5,000平米のハスが復活
 会ではこれまで、移植した苗が波で流されないよう周囲にヨシを植えたり、根腐れしないよう密集した根を切ったり、水質浄化のためEM菌をまくなど地道な活動を重ね、現在では約5,000平方メートルのハス畑が伊佐沼によみがえっています。

「伊佐沼にタナゴが戻ってきた」
 同会ではこの日、早朝から会員らが傷んだ浮島の撤去作業に取り組み、午前11時45分から総会を開会。
 三上会長の挨拶に続き、事務局の荒井良郎さんが活動報告。年間を通じ、小学生対象のハスや稲の栽培体験・生きもの調査など環境教育支援、波などで壊れた浮島の修理、草刈り、酵母菌・麹菌・乳酸菌・EM菌など微生物による水質浄化実験などについて説明。かつては伊佐沼に多数生息していたタナゴが、再び見られるようになってきたことなど、取り組みの成果が披露されました。
 総会には川合善明市長・渋谷實県議・三上喜久蔵市議らも出席し、会のボランティア活動を応援しました。

2年前に環境保全組合も発足
 伊佐沼周辺63haの農地や環境を保全するために、2007(平成19)年4月からは「伊佐沼周辺田園環境保全組合」が発足。咲かそう会のほか荒川右岸用排水土地改良区・沼端作業受託集団・沼周辺の4自治会が協力し、市などから補助を受けながら活動していますが、中央部分には約4万立方メートルのヘドロがたい積するなど、水質浄化にはまだ多くの課題が残されています。

国・県・市が4億円で整備を計画
 総会に出席した顧問の渋谷県議から、川と緑の再生事業として国・県・市が4億3,000万円の予算でヘドロ撤去や干潟再生、桟橋・野鳥観察施設などを整備する計画があることが紹介されました。
(写真は古谷上の沼端公民館で)

図を示しながら伊佐沼再生事業について説明する渋谷県議
再生事業を話す渋谷氏
総会で活動について話し合う「伊佐沼の蓮を咲かそう会」のメンバーら
総会で活動について話し合う「伊佐沼の蓮を咲かそう会」のメンバーら

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